安物買いの‥にご注意

今年は災害の多い年になりそうです

地震や台風、洪水などは個人の力ではどうにもならないことですが、

なかには人災的な面もあるのでは‥と思います

災害のニュースを見るとき、どうしても自分の経験と照らし合わせてしまいます

私は以前の会社で、公共工事の他に宅地造成工事などもたくさん請負って施工してきました

その時の経験

宅地造成工事の場合、通常、住宅会社や不動産会社が発注し、

コンサルタント会社が設計し、開発許可等必要な手続きを行います。

許可が通れば、施工会社から見積もりを徴収し決定、施工。完了検査を受けて販売開始となります。

問題はこの過程で基準が主に構造物に関する内容ばかりで土にはついては殆ど無視、

せいぜい良質土と書かれるだけで、土質は検査対象にならないのです。

ある時期から見積もり競争に連敗するようになりました。

絶対的な自信を持って出した見積もりも負けて、どうしても納得出来ずコンサルに頼んで

競合業者の見積もりを見せてもらい比較しました。

構造物については変わらないか、こちらが安くて、大幅に負けているのが土工事でした。

滋賀では水田を埋め立てた造成が多く、盛り土の費用が決定的な要素になります。

私は水田の軟らかい表土は鋤き取り撤去処分して、

公共工事で使用するのと同レベル品質の購入土で盛土をする見積もりをしていました。

以前はその施工方法が普通でした。

ところが、後から分かったことですが、その競合相手は表土を鋤き取らずそのままで、

盛り土は粘性土(おそらく残土か採石場の表土)でした。

何倍も金額が開きます。競争に勝つためには同じ内容にすれば良いのですが、

責任をもてないし、将来建った家に悪影響が出た場合に賠償能力も自社には無いと判断し撤退しました。

将来、地盤沈下の原因となり、地震の時は揺れが増幅したり液状化したりします。

その後も、その造成地は注目していたのですが、造成直後から建築が始まり

結局、土地を買って家を建てようとしたお客さんが住宅屋さんから

「地盤が弱いので改良するか、或いは杭打ちが必要」

と言われてボッタクリされ、ツケを払わされていました。

今でも全部とは言いませんが、このパターンが多いようです。

住宅用地として売りながら、建てる時になって軟弱地盤対策として別料金をとるというのは詐欺ではないでしょうか

安いには安い理由があるのです。安物買いの…にならないように注意してください。

他にも法面への盛り土方法とか良心的にやれば金額があがります。

因みにそれ以後、私は民間の宅地造成は見積りも断っています。

まぁ、度胸が無かっただけなのだと言われれば、その通りなんですが‥‥。

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