空気を読まない強さ
作家の野坂昭如さんが亡くなった
「火垂るの墓」が有名だけど今の若者にはあまり馴染みがないかも知れない。
「焼跡闇市派」を自称して、常に弱い者の立場に身を置いて発言して
権威、権力に対して一切媚びることなく自由人であり続けた。
酒に酔ったままテレビに出たり歌ったり踊ったり、
自らを道化にするかの言動を見ては痛々しい思いにとらわれた
当時、そんな姿を「破滅型」と評するならまだしも
「売名」となじる「良識的な文化人」のコラムを新聞で読んで
「世の中、案外こんな表層的な見方が通用しているのか」と妙に納得した記憶がある
田原総一朗氏のコメント「空気を読まない発言」が一番ぴったりくる。
政府の意に沿わない報道機関を呼びつけたり、広告で締め付けろと言ったり
程度の低い政治家逹の一連の発言は、要するに「御上のご意向=空気を読め!」との要求
「空気を読んで」行動するということは、世の大勢の流れ(或は権威や権力)にあわせるということ。
敢えて流れに逆らって立ち続けることは大変な勇気。
世界中が右へ右へと流れそうな昨今、
「空気を読まない強さ」を持ちたいものです。
合掌