吾唯知足

「衣食足って礼節を知る」という格言

生活が安定してこそ礼節も重んじられるという意味だから、構わないけど

衣食住と言うのに私たちが仕事とする「住」が入ってないのは、ちょっと不満。

昨今の経済状況をみると、「礼節なんて糞食らえ」になりそうな気配です。

住宅関連業界は新規着工件数の急速、大幅な減少で、ますます礼節を知らない

業界になりそうです。

平気で他社のデザインやアイデアを盗用して、それを恥と思わない会社もあります。

大企業が非力な小企業のアイデアや商品を横取りすることもしばしば。

業界を代表する大企業なら実験的な新しい商品や企画で市場を拡大させて

業界をリード・貢献してこそ、尊敬される「リーディングカンパニー」なのに

大企業のプライドもかなぐり捨てて、なりふり構わない強引さ。

衣食が足りないわけがない立派な大企業が!

衣食が足っても、まだ不足、不満。欲深さにはキリがないものと見える。

礼節を教える前に「足るを知る」を教えてあげないとダメみたい。

「吾唯知足」(われただたるをしる)

これを刻んだ龍安寺の有名な蹲(つくばい)を業界人なら知らない筈もないだろうに。

さてさて、問題はこういう恥知らずの輩に自分が対峙する時。

憐れみ、か、慈悲の心で‥‥許すほど、人間が出来てないので困る。

「そっちがその気なら、こっちもやってやる!」

と思わず腕まくりをしてしまう。年は取っても血の気はますます盛ん。

久しぶりに医者に行って血圧を診てもらおう。


泣こうが喚こうが市場の縮小は不可避。

苦しくても紳士的な業界でありたいと思う。

むしろ当事者間の争った力関係の結果ではなく、

時代が、或いは市場が勝敗を決めるのではないかと思う。

市場の要求に応えるべく努力していれば、自ずと結果は見えてくる。

この一年ほどの我社に来店のお客様は新築よりリ・ガーデンのお客様が多くなった。

市場の要求に応える方向は間違えてないと言えるのではないかと密かに納得。

非力なそとや工房に変わらぬ 御支援を賜らんこと。